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2009.11.09(Mon)


001/中篇


中学でも高校でも国語は眠いものだ。私は小さく欠伸を噛み殺した。
先生が眠くなるように催眠でもかけているかのように鈍間な声で教科書を読む。
ああ、眠い。だが眠れない。でも寝たい。
音楽室から漏れるピアノがかすかに聞こえる。そして合唱も。まだ声が小さいな。
私のいる1-Aは音楽室のすぐ隣なので音楽室のピアノが丸聞こえなのだ。
音楽ならまだ寝ないんだけど・・・、と思いつつも黒板の板書を必死に写す。
ちらりとアヤを見るともう彼女は完全に爆睡していた。ああ、羨ましい。
あんな風に寝たいが、先生に怒られるのはごめんだ。それにただでさえ頭が悪いのにこれ以上悪くしてどうする。授業くらい真面目に受けなければ。
だがやはり睡魔には勝てそうになかった。かくんかくんと首が舟を漕ぎだす。
いかんいかんと思いつつも徐々に瞼が下がっていく。ああ、もう寝るなと思ったときだった。
がたんと椅子が動く音がしてそして、声。
「先生、頭痛いんで早退していいですか」
いつものだるそうな声。私ははっとして目を開いた。そして声のする方を見る。
相馬だった。彼はもうあの長くて重そうな刀とショルダーを肩にかけていた。帰る気満々だ。
「相馬、お前入学以来早退何度目なんだ?言いたくはないが仮病なんじゃないのか?」
国語教師が疑わしそうに相馬を見ていた。私は自分のことではないのにはらはらとする。
だが相馬はそんなこと気にもしない風に言った。
「俺、頭痛持ちなんです。今も頭が割れそうなんです」
明らかに嘘だった。もう教師に目すら合わせていない。ただだるそうに言うだけだ。
国語教師はあからさまに嫌そうな顔をして、帰っていいぞ、と一言。
完全に相馬の勝ちだった。相馬には注意したくても出来ないような圧倒的な雰囲気がある。
うまく言葉にすることは難しいけれど、彼が言う言葉すべてに重りがのしかかっているような重みと深みがあり、逆らうことが出来ない。言い切られてしまえばそこで終わり。やっぱり彼は謎だ。
「はあ・・・。じゃあ、続けるからな」
国語教師は深いため息をついて授業を再開した。私は小さく心の中で先生、ご愁傷様と呟いた。そして思う。相馬と一度だけでも話がしたいと。
やっぱりあんな風に堂々とサボれるところは、憧れてしまう。
そう、さっき言っていた私の気になる人とは、相馬のことだ。
彼のその怠惰な態度と圧倒的な破壊力を持つ言葉の虜になってしまったのだった。
不思議な雰囲気を持つやつだとは、入学当時から思っていた。
そして入学最初の授業をサボった彼を見てただすごいと感じてしまったのだ。
私にはないものを全て相馬が持っている気がした。
強く憧れた。それと同時に強く嫉妬した。あんな風に自由に生きられたら幸せだと思った。
でも私にそんな度胸はない。だから余計に憧れる。
今思い返して見てもアヤには悪いがやっぱりこれは恋じゃないな。
強すぎるあこがれ、だ。



「今日もサボったね、相馬」
アヤが国語が終わるなり私の席まで来てそう言った。
「そだね。これで今週は三回目?」
わざととぼけたように聞く。ほんとは二回だ。ちゃんと数えている。
「違うよミズキ。二回だってば。あんたホントに男子とかに興味ないよねー」
「別にいいでしょー。それは私の自由ですー」
棒読みでそう言って、うまくいった、と心底ほっとした。
この相馬に対する思いを誰にも知られたくないからだ。これは私だけの秘密にしておきたい。
「なんかすごいよね、相馬。誰も逆らえないーみたいな」
「確かに、すごいと思うわ。国語の教師超冷や汗かいてたしね」
私は少し熱弁気味に語る。アヤは幸い気付かなかったようでつづけて言う。
「あたし途中まで寝てたんだけど、さすがの騒ぎに起きたわ。
相馬ってなんか意味深だよね。存在が。」
「意味深ってなんぞ」
私はしかめっ面で返す。
「だって意味深じゃん!ぼそぼそ喋ってるのによく聞こえる声とか、あの大きな刀とか!」
アヤが熱弁モードに入ってしまった。
「あれって居合の刀なんしょ?噂で聞いた」
「え、あたしは剣道って聞いたんだけど」
二人して顔を見合わせる。
「でも剣道ならあの刀は長すぎやしないか?」
「言われてみれば・・・。じゃあやっぱ居合かな」
「それが一番有力だよね」
私はそう言って相馬の空になった席を盗み見る。窓際の暖かそうな席だ。
「あたしも学校さぼりたいなー」
「じゃあさぼったらいいじゃないすか、アヤさん」
ふ、と笑って言うとアヤはむすっとした。
「それが出来ないから言ってんじゃん!ミズキってほんとなんかアレだよね!」
「アレってなんぞ」
マジでなんだよアレって。
「えーっと、なんだっけ、皮肉的?だっけ」
「私に聞かないでおくれ」
「とにかくそんな希ガス」
「また2chかよ!?」
「だから覚えたんだってー」
今度はむふふとでも言いたげにこちらを見るアヤ。うざいったらない。
「そうすか。せいぜいあんまパソコンしすぎないようにね」
「えー、ミズキひどいー」
「うるせー」
そう言いつつ、笑う。なんだかんだやっぱり楽しい。
アヤはイケメン病だがノリは軽くて話していて面白い。
最近は二次元に走らないか心配だが、たぶんそれはないだろう。
なぜならイケメン病だからだ。
「次ってなんだっけ?数Ⅰ?」
私はふと思い出したように言う。
「そーそー。ほんと萎えるよね数学とか!」
「まーね」
そう言ってアヤは席に戻って行った。
私は鞄から数学の教科書を取り出し、机の上に置く。
今頃彼は何をしているのだろうか。


(後篇もかきたいなー。でもサモンナイトもしたい。
てか勉強しないとw)

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